9月27日、多くの国民の反対や納得できないとの声が上がる中、安倍元首相の「国葬」が行われました。

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2022.09.30 アーチャン 

羽鳥慎一のモーニングショー テレビ朝日 928日(水)8時~955

賛否割れた国葬の一日 「献花5km 反対デモ衝突も」

 

スタジオはレギュラーの羽鳥慎一、玉川徹、斎藤ちはる(アナウンサー)、解説にはテレビ朝日・政治部官邸キャップの山本志門氏、そして水曜日担当の浜田啓子氏(ジャーナリスト)、安部敏樹氏(実業家)。

冒頭は拡大する東京五輪汚職のニュースを10分近く放送したあと、分断を焦点とした【国葬】をメインに。花束をもって参列する行列と国葬反対のプラカードの林立を対照しながら始めていた。

30分繰り上げて行われた一般献花におよそ23000人。5kmの行列で献花まで5時間を待ったという人も。

国葬反対のデモ行進には15000人の主催者発表。デモ隊と賛成派との間で小競り合いが始まり警察が仲介するシーンも見られた。

一般献花の行列の長さについて玉川氏は吉田元首相や山本五十六の葬儀と比較し、約半数と歴史からの冷静な分析。

変わって実業家・安部氏は現代の種々イベントと比較し、特段の行列だったと視点の違いが感じられる若者らしい評価。

国葬賛否の議論の中で浜田氏は【分断】は安倍元首相の演説中の批判者に対して「あの人たちに負けるわけにいかない」という姿勢の中にも見られていたと批評。山本氏は「岸田首相の国葬への決断後、統一教会問題が浮き彫りになり反対派拡大」と分断経過を説明。玉川氏は安倍政権が「支持勢力という一部にしか目を向けないー政治に謙虚さがなかった」と分断の必然性を指摘。

 実業家・安部氏は岸田政権が【国葬】にする根拠として、長期の安倍政権の評価などを選ぶのでなく、要人へのテロという許されない行為に対し確たるメッセージを出す意味合いが大きい。ここに絞って国葬を行うという事にすれば好意的に受け止められたと感想。

これに対し玉川氏は「亡くなり方で国葬を決めるのは反対。人の死を政治利用される」と懸念。

丁々発止の議論が続き、つまるところは一大国事に議論なしが大問題。

国会スルー 聞く耳持たず 総理乱心!!

話題は葬儀会場の弔辞に移り、特にセレクトしていたのは友人代表の菅義偉元総理の弔辞。 

岸田総理の安倍礼賛の冗長弔辞とは一味違った交友情話。感情を込めた胸に訴える内容に、葬儀には異例の拍手。

浜田氏はこの場面がマスコミ界でひと際、話題になったと称賛しながら「政権運営へ向け、言葉を尽くすべきは国民だった。官房長官や首相時代に何故これが出来なかったか」と苦言。

羽鳥アナも一番心に刺さったと称賛、対し玉川氏は「人の死を悼む儀式というものは演出もされ、胸に刺さるものがある。これこそが政治的意図だ、だから国葬には反対」。これに羽鳥氏は「私は違うけどーー-」の後を語らず。進行役というジレンマか、あるいは何か忖度?―ちょっとジレッタイ!!

 実業家・安部氏は、「今の国民の多くは、政治利用に対し鼻が利くようになっている。政権側も政治的意図を見透かされていると気づいているが、そうしたことに臆せず心情を吐露したのが多くの人の心に響いたと思う」と賛辞。これに玉川氏は電通の介在の可能性も指摘しながら「制作者は政治的意図が匂わないように、人選も含めて演出を考える」と辛口続行。丁々発止に終始緊迫の番組だった。

安倍政権の頃、年始にメディアの社長連中が安倍首相の新年会に参加していたというニュースが蘇った。

  緊急提案!! 政治家とメディアの【分断】

                                                                


2022.09.28 K.O(和歌山)

 

 火曜名人劇場「アベ国葬ショー」の感想です。迷人劇場と揶揄したい気持ち。私の安倍はアベと表現したい。

6時、7時から深夜24時まで約18時間のショータイムのクライマックスは武道館国葬式でした。この舞台裏は誰が仕込み、総合演出など仕切ったのは何処か? 政権(アベ)お抱えのイベント会社か。各TV局のカメラ配置や式場カメラは並列している。各カメラは単独か代表かなど裏ばかりを探っていた。(笑)。追悼挨拶など中身は残ってない。式進行アナはフジTVアナが担当したとか。 ABCラジオ番組「おはパソ」でNHKがやるものだと思っていたなーと。何故、フジTVアナになったか問うてみたい気もあるわーと。その特典あってか、フジTVでは岸田総理と(元)菅総理の追悼挨拶には字幕がついていた。同時進行のNHK画面は無かった。

 

 他局はどうか? NEWS23にゲスト出演した木村草太さんは「国葬は岸田賞の授与式」と評した。的確な評論に納得、感服。ネット反応も「さすが木村さん」「うまいこという」「なるほど」の好反応。翌日のワイドショーでも「アベ国葬」続編をやるでしょう。政権ご用達コメンテータは菅追悼挨拶に拍手が出るくらい「良かった良かった」とPRすること間違いなし。

一週間前後にマスコミは「国葬」実施後の世論調査をやるのでは。「国葬」やって「良かった」か「悪かった」を。

これにより国葬前の反対と賛成の数字が逆転するような気がする。 来週からの国会審議で更なる「国葬強行」「旧・統一協会と自民議員の追及」に注目したい。

                     

2022.09.28 今井 潤(放送を語る会)
 
27日、国葬の日の放送を見て、二つのことを報告します。
 
 一つは前法政大学総長田中優子さんの国会前集会のスピーチです。
NHK7時のニュースで、日本各地の国葬反対集会が開かれ、国会前では田中優子さんが演壇に立ちました。
青い絣の和服でマスク姿の田中さんは「まったく時代錯誤のこの動き、国会の軽視だ、国会の軽視は国民の無視だ、民主主義の破壊だ」
と怒りの声を上げました。
 
 また、『ニュース7』は調査報道として、国葬をふくむツイート1960万件を抽出して2か月半の変化を分析しました。
7月8日銃撃事件当時は「安倍さんを国葬に」が上位になり、7月14日岸田首相が「国葬」表明した日は国葬反対が上がり、
9月8日閉会中審議には、反対が上位に入った。
鳥海不二夫教授(東大)と社会部デスクは、亡くなった時は賛成が多かったが、閣議決定の頃から、反対が逆転したと述べました。
そして、10月の臨時国会では経済問題のほかに、国葬を受けた今後の対応、旧統一教会の問題も審議されることになると政治部記者が報告しました。
 
 この日はBS-TBSの『報道1930』でも「国葬」がメインで、元共同の後藤謙次さん、歴史家の保坂正康さんが詳しく語りました。
BSフジのプライムは「国葬」について、長妻(立憲)・小池(共産)・古屋(自民)・馬場(維新)が討論しました。
                      

2022.09.27 平林光明(放送を語る会・大阪)

 

NHK総合「安倍元首相国葬」(9月27日 午後1時40分~午後4時25分放送)

 半数を超える国民の反対の中、安倍元首相の「国葬」が行われた。この日をTV各局はどう伝えるか興味があった。

番組表によれば、さすがフジ・産経グループらしく4時間の長時間放送もあれば、葬儀の時と同じく通常編成のテレビ東京まで様々あった。

NHKは一応国葬時間帯の2時間程度を予定しており、常識的な範囲かなとNHKを見ることにした。

時々民放をチェックしながらだが、映像はNHKと民放代表取材の2系統のようだった。

国葬自体は予定通り淡々としたものだったが、前半の儀式部分ではやたら自衛隊の儀仗隊が目立ち、軍隊好きのアベも喜んだことだろうと思った。

弔意の強制はしないと言いながら、映像による安倍の功績紹介や、岸田葬儀委員長や友人代表・菅元首相の「追悼の辞」は、個人的なエピソードによる人柄賛美など、私的弔意の押し付けに感じられた。

民放は献花に移ったあたりからスタジオに戻った感じだったが、NHKはまるで公式記録のように外国代表の献花が終わるまで延々と中継したため、予定を超えて4時過ぎまで退屈な画面が続いた。放映されない国が出たら失礼という配慮があったのかもしれない。だが事件発生時大きな弔意を示した各国も、安倍の裏の顔が暴露されるとともに急速にトーンを落とし、首脳級の出席はわずか34人と言われるぐらいに落ち込んでいただけに、一工夫あっても良かったのではないか。
 この結果スタジオの解説時間も15分程度になったが、功績と言われる部分の話と合わせ、この日だけでなく1か月近く「国葬反対」の運動が各地で行われてきたことや、統一協会と政治の関係の追及も触れ、一方的な賛美の番組にならなかったのは良かったと思う。